失敗は成功の基と言われます。
しかし、失敗から学ぶことはなかなか難しいです。
失敗から学ぶためには、起きたことと解釈を切り離すことが一番最初に行うべきことです。
実はこの9月末で勤務弁護士が退所しました。
弁護士3名になったと喜んでいましたが、今は2名に戻っています。
これを捉えて、やっぱり私は人に採用や育成は不得手だなとか、その結果、このような事態を招いたなどと意味づけして、自らの行動が止まってしまっていました。
しかし俯瞰して見ると、ここで起きたことは弁護士が違う事務所に移籍したことでしかありません。
これが良いことなのか悪いことなのかは、人生万事塞翁が馬ですから、私の短期的な視点では分かりません。
また、良くない事だとすると、いつものように自分がこうした方が良かったんじゃないかの自責に走って自分を凹ましたり、相手が悪かったとして自分を被害者にしてしまったりして、直視できなくなります。
私は、自分が弁護士の採用に無力だというふりをしているなあ。
そして、その本質は、効果が約束されていないことはしたくないというけち臭さしかないと気付きました。
そんなことで行動を止めてしまって、誰も悪くしない紛争解決を選択肢として確立するという自身の大きな目標の実現を止めてしまっては勿体ないと考えるに至りました。
今回の件を通じて、自分が楽するために勤務弁護士を雇っているのではないかと気付き、本当にいろんな人のお役に立つにはどんな事務所の体制を構築したらよいのか再度考え直す良い機会となり、早速、新しい試みを始めています。
また「売れない弁護士を売れるようにする」と言ってきましたが、それも所詮余計なおせっかいに過ぎないかもしれない。
例えそう言われても、今まで自分が対応することが出来なかったり、しようと思えばできるのに対応してこなかった案件ができりょうになる喜びを共有したいとも思っています。
相手がどう思おうとも、これは私の使命のひとつなので、今後もうまくいかないことが起きても、粘り強く取り組んでいきたいと思います。
苦難福門という言葉は言葉で分かっていましたが、やっと実感できるようになってきて、本当に失敗を良い経験をとらえるように少しずつなってきたと実感しています。
これからも稲吉法律事務所を信頼してくれているクライアントに、より貢献できるように職員一同で取り組んでいく所存です。
稲吉法律事務所は、人に寄り添えるサポートを心掛けています。
男性弁護士には相談しづらいことも、女性弁護士が在籍していますので、安心してご相談ください。