ふと日常の中で、時代の変化をしみじみと感じることがあります。 私は、自分が生まれる前や幼少期の高度経済成長期などを想像するとどこか羨ましく思うことがあります。日本全体が右肩上がりで成長し、活気に満ちあふれていたといわれます。 一方で、私たちはどうしても今当たり前にある景色は、昔からずっとそうだったと思ってしまうバイアスを持っています。 しかし、少し自分の歩んできた道を振り返るだけで、世界がいかに激変したかに気づかされます。 たとえば、タバコです。 私が裁判官として社会人の最初の一歩を踏み出したころ、なんと裁判所の庁舎内でもタバコが吸える時代の名残があり、右陪席裁判官が窓を開けて隠れて吸っていました。今や全面禁煙が当たり前になっています。 私自身はタバコは体に良くないと一切吸わず、その代わりにお酒は大いに嗜んでいます。 お酒は「百薬の長」とも言われています。 ただ、YouTubeを見ていると、お酒も百害あって一利なしと言われるようになり、毒性は麻薬以上だと指摘されるようになっています。 おそらくお酒もタバコと同じように、体に悪い嗜好品として扱われ、私も初任地で見た右陪席のように肩身を狭くしながら飲み続けるのかもしれません。 そして何より、新型ウィルス禍を経て社会のシステムは一気に変化しました。 法律の世界も例外ではありません。かつては、たった5分で終わる裁判の期日のために、移動だけで半日以上かけて裁判所へ向かっていました。それが今では、ネット会議システムを使ったオンライン期日が当たり前です。 「裁判所に出頭しない時代」が来るなんて、駆け出しの裁判官だった当時の私は想像すらしていませんでした。 新しい技術が開発され続け、世の中の当たり前は目まぐるしく変わっていくでしょう。 最近では、AIがさらに発展し、デスクワークのさまざまな業務をこなす時代になっていきます。 しかし、どれほど時代が変わり、新技術が導入されても、絶対に変わらないものがあります。 それは、自分の人生、社会、仲間など、何かに対して責任をとるのは、必ず「人」であるということです。 そして、AIは、悩み傷ついた人の人生の重荷を一緒に背負うことはできません。 インターネット会議の画面の向こう側にいるのは一人の人間です。 そこには、トラブルに巻き込まれ、夜も眠れないほどの不安や葛藤を抱えている生きた感情があります。 私たち弁護士は、AIという便利なツールを賢く駆使しながらも、決してこの本質を見失ってはいけないと思っています。 どれだけシステムが便利になっても、弁護士の本当の役割は、法的な手続きをこなすことだけではありません。一人の人間としてご相談者様と向き合い、その重荷を一緒に分かち合い、共に未来へと歩み出すこと。それこそが、時代がどう変わろうとも変わらない、私たちの存在理由です。 AIは便利で頼りになるかもしれませんが、責任は取ってくれません。 でも私たち弁護士は、人に寄り添えます。単純な法的業務をこなすだけではなく、人の感情に寄り添い、一緒に問題を解決できるのが本来の弁護士の姿です。 一人の人として、人の感情に寄り添い、痛みも嬉しさも分け合いながら、共に歩める弁護士事務所でありたいと思っています。 誰にも言えない痛みを抱えて、AIに相談しても、立ち止まってしまっている。 そんなときは、どうぞ一人で抱え込まずに、私たちを頼ってくださいね。時代がどれだけ変わっても、和敬法律事務所は変わらない温もりをもって、あなたと一緒にその重荷を背負わせていただきます。 正式なご依頼でなくても大丈夫です。まずはお気軽にご相談だけでも構いません。 あなたの悩みを私たちにも聞かせてください。きっと話すだけでも気持ちが楽になるはずです。 少しでも気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

