先日、事務所のランチ会でスタッフと話していたときのことです。 「うちの事務所って、書類ができたら期限前でもすぐに裁判所に提出したり依頼者様にお送りしたりしますよね。それって今まで勤務してきた他の事務所ではないことなんです」 そんな話題になりました。 私自身、裁判官としての経験もあり、文書の作成や記録の読み込みには自負を持っています。 しかし、昔から仕事の速さに自信があったわけではありませんでした。 むしろ、裁判官としての初任地では、合議事件の判決の言渡期日をことごとく延期してもらっていました。 自分の出す判断に自信がなかった。人に評価されるのが怖かった。 これくらい時間と労力をかけなければいけないという強い思い込みがあり、引っ込み思案で、起きてもいない心配事ばかりしては立ち止まっていたのです。 しかし、今の私は違います。 完璧を求めてフリーズしてしまうのではなく、行動することや自分の考えを出力することそのものを楽しめるようになっています。 もちろん、一生懸命やった結果が思わしいものではないこともあります。間違えてしまうことだってあります。 自分も、事務所のメンバーも、ミスをゼロにはできません。 けれど、ミスだと分かった瞬間にすでに起きてしまったミスは消えません。であれば、今この状況でどう行動するのが最善か 考えて、ただリカバリーするだけです。 昔は「苦難福門」や「ピンチはチャンス」という言葉を聞いたとき、どこかに客観的なダメなことや嫌な出来事が存在していて、それをバネにして別の良いものを掴みに行くようなイメージを持っていました。 でも、今はこう解釈しています。 「これはピンチだ」「自分はダメだ」「あの人はダメだ」というのは、自分が頭の中で勝手に作り上げた解釈に過ぎません。 一瞬、これまでの経験や生理的な反応で「もうダメだ…」と思ってしまうことは誰にでもあります。 けれど、その同じ出来事を「起きることが起きているだけ」とネガティブともポジティブとも意味付けをなくして捉え直すことができます。 望まない結果というのは、自分の苦手なものをプレゼントとしてもらったようなものかもしれません。 せっかく届いたプレゼントなのに、送り主の想いを無視して、「こんな要らないものをもらって…」と不機嫌になってしまっては本末転倒です。 嫌なこと、ダメだと思うような反応やその反応を引き起こす出来事は、生きている限りこれからも起きるでしょう。 それでも、一歩を踏み出して出力し続けていく。 もし今、結果を恐れて動けなくなっている方や、ミスをして落ち込んでいる方がいらっしゃれば、その重荷を一度下ろしてみませんか。失敗も成功も含めて、行動した先の景色を一緒に楽しんでいきましょう。 何かお困りごとがあれば、弁護士として一緒に、勇気を出して一歩を踏み込むお手伝いもできます。また、勇気を持って一歩を踏み出した先に何か法律的な困難があれば、そちらを解決することもできます。 一歩を踏み出すこと、踏み出した先のお困りごとに、寄り添える弁護士でありたいと思っています。 まずは小さな一歩でも構いませんので、共に歩んでいきましょう。

