他責自責を超えて


嫌なことを他の人のせいにしたり、自分ではコントロールできない外部要因のせいにする他責思考は良くないと言われます。
逆に、自責思考にすると良いとも言われます。

私も何かがあると、まず他の誰かの責任であるか、誰かが悪いのではないかと思ってしまいがちでしたが、よくよく考えてみると、自分の責任だと思うようなことを繰り返してきました。

自分も含めて誰かのせいだ。そして、誰が悪いか特定しなければならないという観念に縛られていると、結局、他人を責めていた矢印を自分に向けるだけです。
自分のせいだと自分をいじめて、へこまさないと良くならないんでしょうか。また、何でも自分の責任にして、不幸の塊になっている人もいますが、世の中は誰かのせいで悪いことばかり起きているんでしょうか。決してそうではないはずです。

何かが起きたときに、自分も含めて誰かが悪いという反応・発想は自然と起きてしまいますが、その物事を冷静に見つめたり、改善策や最善の対処を講じる必要があります。その時に他責思考は邪魔になります。

人の生き死にの問題であれば、責任追及は必要でしょうが、日常起きている「悪いこと」は何か書類の不備だったり、何かを忘れていたり、戸締りができていなかったり、責任追及は不要なものがほとんどです。

例えば、航空機の事故については、責任追及とは完全に区別されて、運輸安全委員会で事故調査及び原因究明がされることになります。これは再発防止に効果的であり、同様の制度が医療事故にも導入されるべきだと提案されたりしています。

自分の人生に運輸安全委員会を取り入れるには、誰も悪くしない解決を図ることだと思います。
何かが悪いという反応に重きを置かずに、起きたことをそのまま事実として評価して純粋に物事を見つめるだけです。

トラブルにおいても同様です。
誰も悪者にせず、純粋に解決を図れろうとすれば、今までよりも遥かに軽く解決できると事案がほとんどだと、私は信じています。

物事を重く考えすぎずに、一度、純粋な目で見つめてみてはいかがでしょうか。
ご自身の目では見えない活路を法務のプロとして純粋な目で見ることができるのが弁護士です。

誰も悪者にせず、純粋な目でもっとシンプルに問題解決の道を探してみませんか?
きっとあなたにとってベストな解決策が見つかるはずです。
そして、そこに誰も悪者はいません。関わる全ての人にとって最善な道となるはずです。

稲吉法律事務所は、人の心に寄り添えるサポートを心掛けております。
男性弁護士には相談しづらいことも、女性弁護士が在籍していますので、些細なことでも安心してご相談ください。
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