頭の中で鳴り響く警報に怯えていませんか? 「相手から金銭を請求すると言われた」 「弁護士に相談するぞ、と脅された」 「弁護士に依頼するから覚悟しろと言われて、夜も眠れない」 日々の法律相談の中で、このような頭の中の警報にすっかり怯え、駆け込んでこられる方が後を絶ちません。 確かに、「弁護士」「請求」という言葉は、それだけで強い心理的プレッシャーを与える強力な銃弾です。 しかし、そうした不安の渦中にいる方に、まずは大きく深呼吸をして、次の言葉を思い出していただきたいのです。 「心配事の9割は起こらない」(米国の研究などで知られる心理学の事実) シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」の一節: 「臆病者は死ぬ前に何度も死ぬ。勇者は一度しか死を味わわない」 相手からの言葉の銃弾を浴びるたび、私たちは頭の中で「裁判になったらどうしよう」「全財産を失うかもしれない」と最悪の未来を想像し、文字通り「何度も死ぬ」ような苦しみを味わってしまいます。 これこそが、取り越し苦労の正体です。 勝手な意味づけという罠 なぜ私たちは、これほどまでに怯えてしまうのでしょうか。それは、起きた出来事に対して、自分自身で勝手な意味づけをしてしまっているからです。 「請求するぞ」と言われたら、恐ろしい法廷の被告人席に座らされて、人生の終わりを迎えてしまう。 「弁護士に相談する」と言われたら、身ぐるみはがされて、財産も職業も家族も失ってしまう。 一度、冷静になって考えてみてください。こうなったら、きっとこうなるに違いないという恐ろしい連想ゲームに、客観的な根拠はありますか? 実は、何の根拠もないことがほとんどです。 相手が本当に弁護士に依頼するかどうかも分かりません。実際には、ご本人同士の交渉で「弁護士」と言う方ほど弁護士に相談したり、依頼していません。 その請求や主張が法的に通るかどうかも全く別問題です。 まずは、自分の頭が作り出した過剰な恐怖を引き起こす意味づけに気づき、そこから少し客観的に距離を置いてみることが、心配を止める第一歩になります。 正式な書面が来てから考えればいい法律トラブルにおいて最も大切なのは、「不確かな段階で心配しないこと」です。 相手が口頭やメールでいくら騒いでいても、それはまだ単なる「ポーズ」かもしれません。本当に対応を考えるべきなのは、弁護士から正式な請求書面(内容証明郵便など)が届いた時や裁判所から正式な訴状を受け取った時です。 書面が届いてから、初めて「さて、どう対応しようか」と考えれば十分に間に合います。 法律相談において、恐怖を引き起こす意味付けに根拠がないことに気づいていただくことも重要であると考えています。 根拠のない未来の不安に、今という大切な時間を奪われる必要はありません。法律相談を通じて、「書面が来たらその時に考えよう」と割り切る勇気を持ってみませんか。 もしくは、そうはわかっていても、人間なので不安にはなると思います。 そんな時は、一人で悩まずに、早めに弁護士にご相談ください。 ご相談いただくだけでも精神的な安定剤になるはずです。 法律の専門家が状況を客観的に把握できれば、冷静な判断が可能となります。 「心配事の9割は起こらない」を証明するためにも、自分一人で抱え込まないでください。 何か些細なことでも構いませんので、お困りごとがあれば、和敬法律事務所までお気軽にご相談ください。

