この記事は、リゾート会員権の処分について、元裁判官、今、弁護士の稲吉大輔が解説します。

稲吉 大輔 - 弁護士 –
・元裁判官
・現弁護士
・大阪弁護士会所属
元裁判官だからこそわかる、トラブルになる前の対策に強い弁護士。
- 解約したいけど、違約金や名義変更費用が高額で困った
- 解約したいけど、縛りがあって困った
- 相続したけれど、年会費を払いたくない・処分したい
- 処分が面倒で放置しているけど、何とかしたい
こんな方はいらっしゃるのではないでしょうか?
リゾート会員権の処分方法や、よくあるトラブル、当事務所の対応事例を紹介するので、リゾート会員権をどうやって処分するのかがわかるようになります。ぜひ、参考にしてください。
稲吉法律事務所では、スムーズなリゾート会員権の処分をお手伝いをいたします。
お問い合わせフォームからお問い合わせください。
リゾート会員権を処分する方法は4つある
こちらでは、リゾート会員権を処分する方法について以下の4つ解説します。
- 解約
- 売却
- 名義変更
- 共有持分放棄
解約
解約は、会員権を運営会社に返還し、契約終了することで会員権を処分する方法です。以下に、解約に関する詳細と注意点をまとめました。
解約の種類 | 概要 |
---|---|
約定解約 | ・契約時に定められた解約事由をもって解約する方法 ・利用者側の海外移住等一定の条件(事由)を満たさないといけない ・契約内容によっては、そもそも定めがないことがある |
中途解約 | ・契約期間中に、会員の都合で解約する方法 (高額な解約金を要求される可能性が高い) |
解約の流れは、書類や電話等を通じて通知すれば、解約の手続を進めてくれるケースが多いです。一般的な流れは以下の通り。
- 退会届を請求する
- 退会届に会員本人の署名と捺印する
- 退会届を所定の住所に郵送する
解約をすると、解約金が発生するケースもありますし、会員権購入時に支払った費用は返還されないケースがほとんど。ただし、預託金制の場合は、預託金自体は返還されます。ただし、返還時期がかなり先となり、その間、会費を納入が必要となるケースがあるため注意
解約する際には、以下の3つを確認しておきましょう。
- 契約内容:解約条件、解約金、返還金、解約の流れなど
- 書類関係:契約書類、解約申請書類など
- 返還金:返還金がある場合は、金額、返還時期及び返還方法
解約手続を進めるにあたって、解約通知書や受領書などを受け取ることになりますが、こういった書類も保管しておくようにしてください。
売却
売却は、会員権を第三者に譲渡することで、会員権を処分する方法です。以下に、売却に関する詳細と注意点をまとめました。
売却の種類 | 概要 |
---|---|
仲介売却 | ・業者に仲介を依頼し、買い手を探して売却する方法 ・不動産仲介業者やリゾート会員権専門などが一般的 ・業者の仲介により、適正な価格で売却できる可能性が高まる |
買取 | ・リゾート会員権の買取業者に直接買い取ってもらう方法 ・仲介売却よりも早く売却できる ・買取価格は仲介売却よりも低くなる傾向にある |
会員権を売却するとなると、価格が購入価格よりも低くなる上に、売却できるまでに時間がかかる場合があります。また、仲介手数料や買取手数料などの費用がかかるのが一般的です。
リゾート会員権の価値は、施設の人気度、築年数、維持管理状況などによって変動します。
仲介売却の流れは以下の通りです。
- 条件面について相談する
- 売却の意思と契約日の決定をする
- 必要書類を用意し、仲介契約を行う
- 買い手が見つかれば、売買手続を行う
- 会員権変更手続、不動産登記に要する書類を引渡し、売買代金を受け取る
買取業者に買い取ってもらう流れは以下の通りです。
- 買取条件や詳細の説明を受ける
- リゾート会員権処分の申し込みを行う
- 本人確認や売買の確認を行う
- 会員権変更手続、不動産登記に要する書類を引渡し、売買代金を受け取る
名義変更
名義変更は、会員権の所有者を変更する手続きです。売却でも名義変更は行われますが、こちらでは、主に譲渡や相続のケースについて解説します。
名義変更の種類 | 概要 |
---|---|
譲渡による名義変更 | ・会員権を第三者に譲渡する場合に行われる ・贈与などが該当する |
相続による名義変更 | ・会員本人が亡くなった場合に行われる ・相続人間の遺産分割協議や本人の遺言書に基づいて手続が進められる |
リゾート会員権は、贈与などで、家族や知人に引き継ぐことができます。
一方、名義変更手数料や登録費用などの費用がかかったり、運営会社の規約によっては、名義変更が制限されたりするケースも。また、相続の場合、相続税が発生する場合があります。
名義変更の流れは以下の通りです。
- 譲渡申込書に署名・捺印する
- 名義変更書類を提出する
- 資格審査に必要な書類を提出する
- 審査合格後、リゾート経営会社において会員権の名義変更が完了する
- 不動産登記の書式を作成し、譲受人や仲介業者に引き渡す
- 譲受人等が不動産登記申請をして、不動産の移転登記が完了する
相続の場合には、戸籍謄本や、除籍謄本、改製原戸籍住民票の除票などが必要になります。
共有持分放棄
共有持分放棄とは、共有型リゾート会員権において、自身の所有する不動産共有持分権を放棄することです。放棄された持分は、他の共有者に帰属することになりますが、持分権の処分に他の共有者が協力してくれることは想定しがたいです。
共有制のリゾート会員権には、放置していても不動産の固定資産税や会費は毎年かかってきます。
しかし、廃墟になっているような物件については、民法717条に基づき「所有者」として物件の設置や保存に関して第三者に損害を与えたときには、損害賠償義務を負うことになります。
共有持分放棄は現実的な解決手段としては採用しがたく、運営会社に共有持分権を譲渡して解決することが多いようです。
リゾート会員権の種類を押さえておきましょう
リゾート会員権にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。以下に、代表的な種類について説明します。
所有方式 | 概要 | 特徴 |
---|---|---|
共有制(オーナーズクラブ制) | ・土地や建物を複数の会員で共有する形態 ・会員は不動産の所有権の一部(持分権)を有する ・共有持分割合に応じて施設を利用できる ・不動産所有権を持つため、資産価値がある | ・不動産共有持分権が登記されている ・会費等の維持管理費に加えて固定資産税の負担が必要 ・建物による損害の賠償義務を負う ・会員権の売買、相続がある |
預託金制(メンバーズクラブ制) | ・運営会社に預託金を預け、施設利用権を得る形態 ・不動産の所有権は持たない ・会員規約に基づいて施設を利用する ・預託金は契約満了時に返還されることがある | ・不動産共有持分権がない ・会員権については、運営会社との契約、約款による ・会員権の売買、相続がある |
「合有」制 | ・複数の会員が一体となって施設を所有する形態 ・共有制と異なり、各会員の持分が明確に区分されない ・会員が一種の団体を構成して一つのものを所有している形 | ・会員全員の同意がないと処分が難しい ・相続時に相続人が合有制のリゾートクラブの会員としてふさわしいかが問題となる。 ・相続時にトラブルが発生しやすい |
利用権制 | ・特定の期間や回数だけ施設を利用できる形態 ・タイムシェアリングなどが該当する ・会員権というよりは、回数券や定期券の購入のイメージ | ・必要な期間だけ利用できる ・会員であることに伴い発生する金銭負担がないことが多い。 |
ポイント制 | ・購入したポイント数に応じて施設やサービスを利用する形態 ・利用時期や部屋タイプによって必要なポイント数が変動する | ・柔軟な利用が可能 ・ポイントの有効期限の確認が必要 ・会員であることに伴い発生する金銭負担がないことが多い。 |
これらの所有方式で、解約が大変なのは、共有制、預託金制と合有制です。これらの処分は、弁護士に依頼すればスムーズに進められます。
弁護士なら、交渉や手続をワンストップで解決できます。お問い合わせフォームから一度お気軽にお問い合わせください。
リゾート会員権の処分でよくあるハードル
こちらでは、リゾート会員権の処分でよくあるハードルを6つ紹介します。
こちらで紹介するハードルには、司法書士や税理士が対応する業務が含まれます。しかし、一番の難関である交渉については、弁護士しか対応できません。既にお願いされている司法書士の方、税理士の方がいれば連携して対応しますし、特にいなければ信頼できる方をご紹介します。
個人や法人単体であれば取り合ってくれない
リゾート会員権の処分において、契約先の運営会社が積極的に協力してくれないケースは少なくありません。
会員が退会したり、会員権を手放したりすることは、運営会社にとって将来的な収益の減少につながります。また、価値が低いリゾート会員権の場合、再販が難しく損失になるため、買いたがらないという事情も。
そのため、解約や売却に対して消極的でなかなか手続が進まない場合もあります。もし、手続を進められたとしても、高額な解約料を請求するような規約を設けている場合もあります。
交渉方法が難航することが多く、時間もかかる
リゾート会員権の契約は複雑で、解約や名義変更に関する条項が曖昧な場合や、不利な条件が含まれている場合があります。契約内容の解釈を巡って、運営会社と会員との間で意見の食い違いが起こることも。
また、契約者の方がリゾート会員権の処分に関する知識や経験が不足しており、交渉力の格差があります。その場合は、運営会社との交渉でストレスを感じたり、不利な条件で合意したりすることになります。
特に、法律や不動産に関する知識がないと、運営会社の専門用語、提示案、主張をきちんと理解して、これを受け入れるべきか、反論すべきか判断できません。
リゾート会員権の譲渡先が見つからない
リゾート会員権の処分における大きなハードルとして、譲渡先の探索が困難であるという点が挙げられます。
かつてのリゾートブームは過ぎ、会員権の需要は減少傾向にあります。特に、古い施設や人気のない施設の会員権は、買い手を見つけるのが困難です。
リゾート会員権は、年会費や管理費などの維持費がかかるため、これらの費用を負担することを嫌い、会員権の購入を避ける人が増えています。
また、施設の老朽化が進んでいると、さらに買い手が見つかりにくいという問題も。個人で買い手を探すのは難しいため、泣く泣く放置し、会費等を支払い続けているケースが見られます。
会員の名義の変更に費用がかかってくる
リゾート会員権の処分におけるハードルとして、名義変更にかかる費用は無視できない要素です。
◼︎名義変更費用の種類
- 名義変更手数料
- 登録費用
- 書類作成費用
- 印紙代
- 司法書士などへの依頼費用
名義変更にあたって、不動産会社が代行してくれることがありますが、この費用が高額なこともあります。また、譲渡や贈与の場合、譲渡所得税や贈与税が発生する可能性があります。
預託金返還請求は一定の期間が過ぎてからでないとできない
リゾート会員権の処分における預託金返還請求は、一定の期間が過ぎてからでないとできないという点は、処分を検討する上で重要なハードルです。
多くの預託金制会員権では、預託金の返還請求ができるようになるまでに「据置期間」と呼ばれる一定の期間が設定されています。
この期間は、契約内容によって異なりますが、数年から数十年と長期にわたる場合もあります。据置期間中は、原則として預託金の返還請求はできません。
預託金は、契約期間満了時に返還されるのが一般的です。契約期間中に解約した場合、預託金が減額されたり、返還されなかったりする場合があります。
この期間を過ぎる頃には、手続きを忘れて、費用を払い続けるケースもよく見られます。
未払い年会費の請求を受ける
リゾート会員権を所有している場合、施設を利用していなくても、年会費や管理費などの維持費を支払う必要があります。これらの費用を滞納すると、運営会社から未払い金の請求を受けることになります。
未払い期間が長くなると、遅延損害金が加算されるケースも。
未払い年会費や遅延損害金は、会員権の処分費用に上乗せされます。これにより、処分にかかる費用が想定以上に高額になってしまいます。
リゾート会員権の処分を行う流れ
こちらでは、当事務所にリゾート会員権の処分を依頼する際の流れを解説します。
面談の申し込み
弁護士がご依頼者様の代理人として、運営会社と交渉し、有利な条件での解約を目指します。複雑な解約手続きを弁護士に任せられるため、運営会社との直接交渉による精神的な負担や、時間の負担を軽減できます。
お問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせください。1営業日以内にご連絡を差し上げます。
必要書類の準備と面談・相談
面談当日、「リゾート会員権」についての簡単な質問をさせていただき、リゾート会員権別に進める方向性を決めていきます。当日は以下の書類等をできるだけ準備の上、訪問をお願いします。
- 権利証(登記識別情報通知書)
- 物件パンフレット
- 購入時の売買契約書
- 重要事項説明書
- 管理規約
- 身分証明書(免許証など)
本人確認・リゾート会員権の処分についての確認
リゾート会員権の解約交渉の依頼をされる場合は、ご依頼者様が正当な会員所有者であることの確認が必要となります。
場合によっては、運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなどの公的な本人確認書類をご提示いただきます。また、登記手続が必要な場合などは、印鑑証明書などの提出をお願いする場合もございます。
リゾート会員権の所有権移転に必要な書類の送付
リゾート会員権の解約の所有権移転にあたっては、以下の書類が必要になります。
- 会員権証書
- 登記済権利証または登記識別情報
- 印鑑証明書(発行後3か月以内)
- 住民票または戸籍の附票
- 固定資産評価証明書
- 委任状(弁護士への委任)
- その他
当事務所にて所有権移転登記に必要な書類を準備します。ご依頼者様にも、書類に署名・捺印し、印鑑証明書などの書類が必要になった際にご案内いたします。
法務局へ共有持分権の移転登記の申請
リゾート会員権の解約代行において、法務局への共有持分権の移転登記の申請は、共有制リゾート会員権の解約、または売却時に発生する手続です。
共有制リゾート会員権は、不動産の共有持分権を持つため、解約時に共有持分を運営会社または第三者に移転する必要があります。そのため、法務局に所有権移転登記を申請いたします。
リゾート会員権の処分の移転登記完了
移転登記完了すると、登記完了書類(登記識別情報または登記済権利証)を送付いたします。登記完了書類は、所有権移転登記が完了したことを証明する重要な書類ですので、大切に保管ください。
これで、リゾート会員権の処分が完了です。
弁護士に依頼すれば迅速かつ確実にリゾート会員権を処分できる
弁護士にリゾート会員権の処分を依頼すれば、運営会社との交渉や法的手続を、ご依頼者様の代理人として円滑に進めます。
リゾート会員権の処分には、契約内容の確認、運営会社との交渉、必要書類の準備、法務局への申請など、複雑な手続きが必要です。
また、法的トラブルが伴う場合がありますが、弁護士なら法律に基づいた交渉を行うため、運営会社も真摯に対応せざるを得ません。
リゾート会員権の処分なら稲吉法律事務所へご相談ください。無料相談も受付中ですので、お問い合わせフォームよりお問い合わせをお待ちしております。


稲吉 大輔 - 弁護士 –
・元裁判官
・現弁護士
・大阪弁護士会所属
元裁判官だからこそわかる、トラブルになる前の対策に強い弁護士。