お茶の稽古には月に3回欠かさず通っております。 時計を外して、畳の歩き方等細かく決まっているお点前をすることは、デジタルデトックスとも言え、慌ただしい日常を離れるひと時になっています。 しかしデジタルデトックスをしても、連想ゲームのように湧きおこってくるのが雑念です。 雑念は、反応として自然と起きるものですが、人との関りにも影響してきます。 私たちは人の話を聞いていると、この話は損か得かの損得、正しいのか間違っているのか正邪、本当か嘘かの真偽等のいろんな自分の反応が湧きおこってきます。 そして、相手の話よりも自分の反応、すなわち雑念に耳を傾けがちです。 しかし嘘のような話について、 きちんと調べてみたら本当の事だったとか、 今は一時の損でも長い目で見たら得だったとか、 そのような判断は即座にできるはずがないものです。 異業種交流会や勉強会で、アイキャッチをしています。 「あれよし! これよし! いなよし!」というものです。私自身、自分の知識経験やそれに対するプライドから、相手の話よりも自分の反応に耳を傾けてきました。 その自分を戒める意味も込めて、このアイキャッチをしています。 二人のコミュニケーション・会話は、お茶席を亭主とお客様が一緒に作るように、話し手と聞き手が主客一体となって成立するものです。聞き手が、損得、正邪、真偽などのどこか離れたところからの評価の観点を持っていては成立しません。 私にも知らないことがいっぱいある。それを伝えようとしてくださっていると感謝の気持ちをもって、話をそのまま受け取れるよう精進してまいりたいと思います。 弁護士に限らず多くの専門家が経験を重ねれば重ねるほど、自信を持つことにより、悪い意味で先入観が強くなっていきます。 しかし、先入観からは、正しい答えは見出せません。 客観的事実をまずはひとりの人間として素直に捉える。そこから始まります。 その上で弁護士の知識と経験を活かし、相談者の意思を尊重しながら双方でコミュニケーションを取りながら出てくる答えが“ベストアンサー”になることを信じています。 ベストアンサー(最良の解決策)に導くのが稲吉法律事務所の使命となりますので、関わるすべての方にとってのベストアンサーを導けるように、真っ新な素直な心でお話を伺います。 どんな困難でも、共に考え、共に苦しみ、共に喜ぶ、そんな弁護士事務所の在り方を追求していきます。 稲吉法律事務所は元裁判官である稲吉が代表で、2名の女性弁護士もいる弁護士事務所です。 女性弁護士を指名できますので、男性弁護士に相談しにくい問題などは、何事もお気軽にご相談ください。