相談しない人生で本当にいいのか?

相談しない人生で本当にいいのか?


少し前、相談しない人生が一番という同業者の広告を見ました。
それを見て、ちょっとモヤモヤしました。

相談とは、どうすればよいかなどについて、意見を述べ合ったり、意見を述べてもらったりして考えることとされます。

何か悩みがあっても、人に相談しない人生が良いという意味ではないでしょう。
弁護士は悩みがあったら相談してくださいというスタンスなので、わざわざ広告する意味もなさそうです。

そうすると、悩みがない人生が理想だけど、そうではないあなたは私たちを頼ってくださいというメッセージだったのかもしれません。

としても、悩みがない人生って理想なんでしょうか?

悩みというのは、私は主観と客観の不一致と考えています。
自分も含めて人は本来大切にされるべきだという主観と事故で怪我をさせられたという客観の不一致が悩みとなります。

マイナスの出来事(事故)が起きたために生じたギャップ・悩みは弁護士が当然に担当すべきものですし、マイナスの出来事があっても何とも思わない諦めから悩みがないというのは理想的な人生とはいえません。

何かが起きて悩む、いわば受動的な悩みもあれば、主観が引きあがってしまうために生じる能動的な悩みもあります。
能動的なものとは、理想とそのとおりではない現実とのギャップからくるものです。

何かトラブルが起きたところで生じた悩みも、理想を掲げたために生じた悩みも、何でも人に相談できる人生こそ理想です。

私は、弁護士もトラブルが起きてからではなく、トラブルがない人生や自分の思ったことを実現できる人生をお手伝いできると信じています。
その一つが契約書チェックであったり、事業やこれからやろうとしていることのリーガルチェックであったりします。

「事前の一策、事後の百策に勝る」という言葉があるとおり、事前、早期の対応が多くの労力や金銭を節約することができます。

だからこそ弊所の弁護士は、相談者の理想について真剣にヒアリングを実施し、現実との不一致を小さくし、なくすことができるよう日々の業務に取り組んでいます。

仮に弊所が広告を出すとすれば、「何でも相談できる人生って、素敵やん」でしょうか。

一人で解決するより、自分をコミュニケーションの中に置く、孤立ではなく連帯の中にこそ力が湧きます。
岡目八目、三人寄れば文殊の知恵で、自分一人では到底できない解決、やり方ができることが大切だと思います。

ぜひどんな些細なことでも稲吉法律事務所には、お気軽にご相談いただければ嬉しく思います。むしろ相談ではなく、世間話をしにいく感覚で弊所がコミュニティーの場になったら理想なのかもしれません。
そうなれば、弁護士事務所の新しい形、在り方として価値を見出せるかもしれません。いつの日か、そのような世界を実現できたら理想なのかもしれません。

稲吉法律事務所は元裁判官である稲吉が代表で、2名の女性弁護士もいる弁護士事務所です。
女性弁護士を指名できますので、男性弁護士に相談しにくい問題などは、何事もお気軽にご相談ください。

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