先日、禅宗の老師とお話しする機会がありました。 その老師は、その場その瞬間に心で感じたことを、飾ることも気負うこともなく、そのまま素直に表現されていました。 その淀みのない、ありのままのお姿に深い感銘を受け、「どうすれば老師のようになれるのでしょうか」とお尋ねしてみました。 すると、老師はこう教えてくださいました。 「自分のカッコつけを手放すこと。」 「まず『自分はカッコつけなんだ』と認めることですよ」 この言葉をいただいたとき、胸の奥を突かれたような思いがしました。 私たちは誰しも、よく見られたい、優秀だと思われたい、恥をかきたくないという思いから、無意識のうちに自分を良く見せようとカッコをつけてしまいます。 特に弁護士は、知識や理屈で武装し、隙を見せないように身構えています。 しかし、カッコをつけている間は、自分と相手との間に分厚い壁を作っているのと同じです。 相手に気を遣わせたり、どこか距離を感じさせてしまうのは、他でもない自分自身がガチガチにガードを固めているからなのです。 老師のお言葉を聞いて、ハッと気づかされました。 手放そう、手放そうと力む前に、まずは「自分は人から良く思われたくてカッコをつけているんだな」と、その小さな自分を素直に認めること。 自分の弱さや見栄っ張りなところを真正面から受け入れられて初めて、余計な力を抜くことができます。 人と本音で話し、心を通わせるためには、相手に心を開いてもらうのを待つのではなく、まず自分からガードを下ろすこと。 自分は完璧ではないと素直に認め、カッコつけるのをやめたとき、人はようやく自然体で相手の前に立つことができます。自分が武装を解くからこそ、相手も安心してガードを下ろし、本音で向き合ってくれるようになるのだと痛感しました。 弁護士としてご相談をお受けするときも、まったく同じです。 法律論を振りかざして立派に見せることよりも、一人の人間として飾り気のない心で向き合い、ご相談者様が安心して本音を話せる場をつくること。 もし今、人間関係でどこか息苦しさを感じていたり、本音で人と話せないと悩んでいる方がいらっしゃれば、少しだけ自分を緩めてみませんか。 自分はちょっとカッコつけて繕っているかもしれないなと認めて、そっと心のガードを下ろしてみる。 それだけで、目の前の人との関係は、驚くほど柔らかく温かいものへと変わっていくはずです。 とはいえ、「じゃあどうやってガードを下ろせばいいの?」そう思う方もいるかもしれません。 なかなか自分を俯瞰して見ることができなかったり、気付けなかったりしますよね。 そんな時こそ、全く違った立場の人に、ぜひ聞いてみてください。 「なんか、うまくいかない」、「些細なことでトラブルになっている」、「日々のストレスが凄い」 そんな時こそ、一度、知人や専門家に相談してみてはいかがでしょうか? もし何かお役に立てることがあれば、私でよければお話を聞かせていただきます。 ぜひお気軽にメッセージをくださいね。

